2026-04-16
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中学受験で仲が悪くなる親子、ならない親子——何が違うのか

BrainySprouts Prints 編集部

中学受験中に親子関係が壊れるのはなぜか。開発責任者自身の実感をもとに、「管理者」ではなく「安全基地」になるための視点を整理します。


中学受験をサポートしている親御さんの多くが、こんな経験をしたことがあるのではないでしょうか。「勉強しなさい」と言ってしまった。模試の結果を見て、つい顔に出てしまった。「なんでこんな問題が解けないの」と口から出た瞬間、しまったと思った——。全部、子どものことを思っているからこそ出てくる言葉です。でも気づけば、子どもとの会話が勉強の話ばかりになっていた。そんなふうに、少しずつ親子関係がぎこちなくなっていくことがあります。

ある調査では、中学受験中にストレスを感じる保護者は約7割にのぼり、そのストレスの原因として「子どもがやる気を出さない・勉強しないこと」を挙げた保護者が22%にのぼりました(株式会社DeltaX調査, 2025)。これは珍しいことではないのです。

中学受験で仲が悪くなる親子、ならない親子——何が違うのか

関係が壊れる親子に共通すること

教育ジャーナリストのおおたとしまさ氏は、中学受験で親子関係が悪化しやすいケースとして2つのタイプを挙げています。ひとつは学歴コンプレックスを持つタイプで、子どもに何としても高学歴を与えようとする。もうひとつは自身が難関校・一流大出身で、自分の成功体験を12歳の子どもに求めてしまうタイプです。

強い言葉で叱られると、中高生なら反抗で自分を守れますが、まだ12歳だと「そうか、僕はバカなんだ」とまともに受け止めて傷ついてしまうと言います(おおたとしまさ, リセマム, 2019)。

もうひとつ気をつけたいのが、「親塾」スタイル、つまり親が横について直接勉強を教えることです。良かれと思って関わるほど親子関係が悪化し、子どもの自律性を奪ってしまうという因果関係が成立しがちだといわれています。現代の中学受験の内容は塾の解法と家庭の教え方が異なることも多く、子どもが混乱してしまうことも少なくありません(WAM)。

共通しているのは、**「親が管理者になってしまっている」**という状態です。

関係が深まる親子に共通すること

では逆に、受験を経て親子の絆が深まるケースには、何が共通しているのでしょうか。

家に帰ればいつも笑っている親が待っている——この安心感こそが、過酷な受験生活を最後まで走り抜くための「心のガソリン」になると言われています(WAM)。親が「先生役」をやめて「安全基地」になること。それが、子どもにとって一番の支えになるのです。

また、子育て専門家の安永吉光さんは「中学受験を考えると勉強が中心になってしまい、普段の子どものいいところに目が向かなくなる。塾や家庭教師への投資を『結果を買うもの』ではなく『環境を買うもの』と考えたほうがいい」とアドバイスしています。受験の結果ではなく、競争する環境や学校とは違う切り口の授業を受ける環境——そこに価値があると(安永吉光, ソクラテスのたまご, 2024)。

**「合格させること」から「一緒に経験すること」へ。**この視点の転換が、受験後も続く親子関係の質を決めると思います。

「勉強の話しかしない親」にならないために

うちの子は今、小学4年生です。中学受験を視野に入れながら、私がいちばん気をつけていることがあります。それは、受験の話をしていないときの時間を大事にすることです。

一緒にご飯を食べながらくだらない話をする。子どもが好きなゲームの話を聞く。勉強とまったく関係ない会話をする時間が、実は受験期間中の親子関係を支える土台になっていると実感しています。

勉強の話しかしない親と、なんでも話せる親——子どもにとってどちらが「心のガソリン」になるかは、考えるまでもありません。

受験が終わったとき、何が残るか

合否はひとつの結果です。でも親子関係は、受験が終わった後もずっと続きます。

「子どもには、中学受験が終わったときに『あれをさせてくれなかった』ではなく『ここまでさせてくれた』と思ってもらうことが大事。合格・不合格とは違う次元の話」というアドバイスが(安永吉光, ソクラテスのたまご, 2024)、とても響きました。

結果がどうであれ、「あの頃、お父さん・お母さんはいつも味方でいてくれた」と子どもが感じられる受験にすること。それが、長い目で見て一番大切なことではないでしょうか。


参考文献・出典

  • 株式会社DeltaX「中学受験に関する保護者調査」(2025年)
  • おおたとしまさ「笑顔で12歳の春を迎えたい親子へ」リセマム(2019年)
  • 個別指導塾WAM「中学受験で親ができること・すべきでないこと」
  • 安永吉光さんへのインタビュー、ソクラテスのたまご(2024年)
BrainySprouts Prints 編集部幼児・小学生向け知育アプリ・Webサービスの開発・運営チーム。保護者の声をもとに、家庭で使いやすい教材づくりを続けています。
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